第32回 日本老年脳神経外科学会[The 32nd Annual Meeting of the Japan Geriatric Neurosurgery Society]

ご挨拶

森岡 基浩

久留米大学医学部 脳神経外科学講座 教授

森岡 基浩

このたび久留米大学脳神経外科が第32回日本老年脳神経外科学会を開催させていただくことになりました。大変光栄に存じますとともに現在までにこの学会で積み重ねてきた多くの実績をふまえて高齢者に対する脳神経外科学を更に発展するためのしっかりとした学会が開催できますように関係者全員鋭意努力準備しているところです。

本学会は現在のところ規模はそれほど大きなものではありません。しかしながら現在我が国には外科治療に特化して老年学を議論する学会はあまりみられないのが現状です。近年米国外科医師会(ACS)と米国老年医学会(AGS)より高齢者の周術期医療に関するガイドラインが発表され、世界的にも高齢者の外科治療に関わる問題は避けて通れない状況にあることが認識されつつある事がわかります。そういった観点からも既に30回を超える本学会は諸先輩方のしっかりとした先見の明の上に開催され継続されてきたことは明らかであり、来るべき超高齢化社会の日本の将来のことも考慮すると非常に重要な学会であると思います。この学会の意思を明確に繋いで歴代の学会長/学会員の御努力を結実させてゆくことが将来の日本のためであると確信しております。

本学会では次代を担う若手脳神経外科医がなるべく発言しやすいようにし、また高齢者の実際の手術においては何が違うのか、他科との比較など現状の問題点を明らかにしてゆく学会を目指したいと思います。将来はこの学会から脳神経外科手術に特化したガイドラインが発信できるようにその礎となるような学会にして行きたいと考えております。また前回塩川教授が発案された脳卒中リハビリテーション看護の将来を考える会との同時開催を継続させていただくこととなりました。脳神経外科とその患者さんを周囲から支えるスタッフが語り合える会にして行きたいと思います。

久留米はのんびりとしたところで有名な観光地はそれほど多くありませんがB級グルメとともに味わい深い見所がたくさんあります。また意外と福岡空港からのアクセスも良いところです。九州と言えば焼酎のイメージがありますがここ久留米には日本酒の酒蔵も非常に多くどちらも楽しめて食事が美味しいところです。皆様の積極的なご参加をお願い致します。